数値の丸め方 JIS Z8401-1999

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国際規格(ISO)に合わせて改定された次の規格が平成11年5月11日に告示されました。特に、数学教育関係者は参考になさってください。

数値の丸め方 JIS Z8401

1.適用範囲 この規格は、科学と技術の分野において用いる十進法の数値の丸め方について規定する。

備考 この規格の対応国際規格を、次に示す.

ISO31-0:1992, Quantities and units - Part0 : General principles, Annex B (Guide to the rounding of numbers)

2.数値の丸め方

a)丸めるとは、与えられた数値を、ある一定の丸めの幅の整数倍が作る系列の中から選んだ数値に置き換えることである。この置き換えた数値を丸めた数値とよぶ。

 例1 丸めの幅: 0.1

    整数倍: 12.1, 12.2, 12.3, 12.4,/・・・・・・・

 例2 丸めの幅: 10

    整数倍: 1210, 1220, 1230, 1240, ,・・・・・・・

b)もし与えられた数値に最も近い整数倍が一つしかない場合は、それを丸めた数値とする。

 例1 丸めの幅: 0.1

与えられた数値

丸めた数値

12.223

12.2

12.251

12.3

12.275

12.3

 例2 丸めの幅: 10

与えられた数値

丸めた数値

1222.3

1220

1225.1

1230

1227.5

1230

c)もし与えられた数値に等しく近い、二つの隣り合う整数倍がある場合は、二つの異なる規則が用いられる。

規則A 丸めた数値として偶数倍のほうを選ぶ。

 例1 丸めの幅: 0.1

与えられた数値

丸めた数値

12.25

12.2

12.35

12.4

 例2 丸めの幅: 10

与えられた数値

丸めた数値

1225.0

1220

1235.0

1240

規則B 丸めた数値として大きい整数倍のほうを選ぶ。

 例1 丸めの幅: 0.1

与えられた数値

丸めた数値

12.25

12.3

12.35

12.4

 例2 丸めの幅: 10

与えられた数値

丸めた数値

1225.0

1230

1235.0

1240

備考1. 規則Aが一般的には望ましい。たとえば一連の測定値をこの方法で処理すると丸めによる誤差が最小になるという特別な利点がある。

この規格の発効以前の規格(JIS Z 8401-1961)は、表現が異なるが実質的に規則Aに整合していた.従って、数値の丸め方について明記しない場合は、規則Aが適用されるものとし、規則Bを採用する場合はその旨を明記するものとする.

2.規則Bは電算機による処理に広く用いられている。

参考1.丸めの幅をd×10k(d,kは整数、ただし、1≦d≦kとすれば、有効数字は丸めた数値の10k以上の位の数字列として表わされる.たとえば、丸めの幅を10-2=0.01とすれば、10-2以上の位すなわち小数点以下2位までの数字列が有効数字となる.

2.丸めの幅を10kとすれば、規則Bはいわゆる四捨五入である.なお、丸めの幅を5×10k(kは整数)とした二捨三入も特定の分野で用いられる.

3.この規格では対象となる数値として正の数値しか想定していない.負の数値を対象とする場合は、その絶対値に適用しなければならない.

d)上述の規則を2回以上使って丸めることは、誤差の原因となる。したがって、丸めは常に一段階で行わなければならない。

 例 12,251は12.3と丸めるべきであって、先ず12.25とし、次いで12.2としてはならない。

e)上述の規則は。丸めた数値の選び方について何の考慮すべき規準もない場合にだけ運用すべきである。安全性の要求または一定の制限を考慮しなければならないときは、例えば常に一定方向へ丸めるほうがよいことがある。

f)丸めの幅を表示することが望ましい。


[筆者注](1)「一定の丸め間隔の整数倍の系列」の原文はthe sequence of integral nultiples of a chosen rounding interbalです。

(2)旧版のJISを今回のものと比べて見るとrounding intervalなる概念の導入によって「有効数字」という言葉がなくなり「丸めた数値」を定める過程が大きく異なっていますが、このほうがより合理的です。

(以上1999−4−14更新)